豊胸・バストアップを手に入れる体験談

歴史

豊胸手術の始まり

 はじめて豊胸手術というものが行われたのは1920年頃でした。しかし当時は危険を承知の上での手術・・・なんと素人の手で行われていたのです。
 それもとても恐ろしい事なのですが、手術とまでは行かないまでも、要するに体に薬を注入して「豊胸」を手に入れようとする取り組みは、実は100年以上も前から存在していました。アンダーグラウンドな世界で、例えば売春婦やら美貌を売りにする商売を生業とする女性などの一部で広まっていたようです。それはパラフィンを注射するというものでした。
 パラフィン注射は女性の「豊胸」への希望を背負って、大変な危険性を伴いながらも1920年頃まで続けられました。
 その後登場したのが、脂肪移植でした。腹部や太ももから脂肪を取り出し「豊胸」の材料にしました。皆さん、ご存知の通りその後も様々な豊胸剤が開発されてきたものの、決して順風満帆な歴史は辿ってきませんでした。感染症、しこり、乳房が硬くなる・・・など。後遺症との闘いでした。そして現在でもそれらの危険性はゼロではないのです。むしろ、高い確立で起こります。
 更に、手術人口は増えています。なんといじましい女性たち・・・。痛々しくて仕方ありません。

豊胸手術の事故の歴史

 女性の「豊胸」に向けての挑戦は100年以上も前から始まっていました。始めはパラフィン注射。しかしこれには感染症や胸のしこり、拘縮がいつも付きまといました。
 次に始まったのが脂肪移植でした。太ももやお腹から取り出した脂肪を胸に移植するという手術でしたが、これはうまく脂肪が定着せず、とても歪な「豊胸」を作り出しました。更に、当時の傷跡はとても酷かったようです。
 その後、シリコンを注入するという事を始めたようですが、これはシリコンが体内を移動するので感染症や組織の損傷、炎症を引き起こすという事故につながったそうです。
 広く一般的に豊胸手術が知られるようになったのはおよそ半世紀ほど前からで、シリコンを製造している業界から宣伝活動が始まったのがきっかけでした。しかし、シリコンを埋め込むという方法はしばしば拘縮を引き起こしました。美しい「豊胸」を目指しているはずなのにもかかわらず、実に多くの割合でです。
 そこで改良されて出来上がったのが、ゴムで覆われたシリコンでした。シリコンの表面に拘縮を防ぐ細工を施したものです。ところが後に、そのゴムが発がん性物質を生み出すとの報告が上がったのでした。また、シリコンの中身が漏れやすいということもあり、それには追加の手術が必要になりました。
 すったもんだの末に、今度は自然油を使ったシリコンが開発されましたが、これを埋め込んだ女性から胸の異臭騒ぎが持ち上がりました。やはり、そのシリコンも体内で破損するのでした。
 そして、現在の主流は生理食塩水の詰め物ですが、これは漏れでた際の体への安全性を重視して開発されたものでした。しかし、これについても長年にわたる追加治療や再手術が必要であり、それまでの詰め物と同じく漏出や感染、詰め物の周りにできる硬化現象が高い頻度で起きています。
 いずれにしても、体の異物に対する防衛反応がある限りトラブルは尽きないようです。

時代で違う豊胸の価値観

 かつて日本では「豊胸」がコンプレックスになる時代がありました。着物が日常着である日本人にとっては、胸が大きいとずんぐりした印象になるからでした。更に「豊胸」がやたらに異性の性的欲求をかき立てるものとして、日本人の気質には合わなかったようです。
 中世ヨーロッパの貴族では、高貴なほど胸は小さい方が良しとされていました。おそらく、財力があれば我が子への授乳などは乳母に任せておけるからだったんでしょうね。さらに授乳後の胸の形が崩れるのを防ぐ意味もあったのかもしれません。貴族の奥様方は「豊胸」より美乳を求められていたのです。
 現代に至っては、あっちでもこっちでも「豊胸」「豊胸」・・・「豊胸」信者で溢れ返っているようです。体を切り刻んででも手に入れたいと考えるのですから恐ろしいものがあります。。ただ、ブームの波はあるにしても女性にとって胸は性的アピールの手段なのだから「豊胸」を求める気持ちは本能的なものですよね。
ただ、豊胸手術まで考えている方々は、その時いったい誰の価値観に従っているのかが気になります。「彼氏が、巨乳好きだから・・・」だとしたらその相手に一生を捧げる覚悟なんでしょうか。他の章でもお話しましたが、いくら技術が進歩しているとはいえ事故の可能性がゼロになるはずはなく、体に異物を入れることの危険性も承知のうえで、是非とも自身の価値観に従って頂きたいと願っています。

術後の治療

 豊胸手術にはかなり高い割合で術後の治療や再手術が伴います。感染症も多いですが、麻酔の使われ方でショック状態に陥り、そのまま死亡してしまう事件も後を絶ちません。これは、医師の手腕に掛かっているところがあります。
 さて、多くの豊胸手術後にまつわる事故の主たる原因は、体に防衛反応があるからです。体内に入ってきた異物に対して”膜”を作ろうとするのです。それはインプラントか生理食塩水か、シリコンか、またその形状に関わらず膜を作られる可能性があります。その確率は低いもので5%から高いものでは50%にも上ります。
 そうなると再手術が必要になってきますが、抗生物質を用いたり、局所用ビタミンを用いたりします。ところが、実はあまりこれらの治療は効かないというのです。驚きですね、つまり確実な治療法がないというのが現状らしいのです。
 また、そのつど医師の判断にもよりますが、形成された膜に対して物理的・強行手段をとる場合もあります。胸をギュッとつかんで膜を壊すというような・・・。
 その他にも治療法はありますが、いずれにしても合併症の危険性が伴うようです。こういった現状に目を向けると、「豊胸」を夢見て多額のお金を払ってまでして体にメスを入れて・・・その結果が必ずしも自分の描いていた理想通りになるなんて、そちらの確立の方が遙かに低いと言っても過言ではないのです。それどころか、治療・再手術の文字が常に頭のどこかに引っかかっている、そんな生活を送らなければならないのです。  果たして豊胸手術で、本当の幸せが手に入るのか、不信感は拭えません。

現在の豊胸手術

 これまでに様々な豊胸テクニックが試行錯誤されてきました。そして現在行われている主な手術法は、脂肪注入法、ヒアルロン酸注入法、生理食塩バック、シリコンバック、ハイドロゲルバックなどです。
 各々の手術法に関する詳しい説明は他の章にいたしますが、共通しているのは、それぞれに一長一短があるということです。切開を必要としないもの、傷跡は残るもの、形がきれいに仕上がるもの、仕上がらないもの、高額なもの、比較的安価なもの、感触が良く仕上がるもの、感触が不自然であるもの、などなど。
 忘れてならないのは、どれを取っても危険性ゼロの手術法は存在しないということです。ですが体内に異物を混入するという発想は、1世紀以上も前から変わっていません。
 もちろん、手術以外の豊胸法も色々考えられてはきました。例えばカップを装着して、それも長時間にわたり装着して、その間乳房を吸引し続けるという方法。しかし、試してみた人の話によれば、ものすごい違和感とストレスだとか・・・。そんな試作の段階で終わっているような豊胸法はたくさんありました。
 手術にしても、器具を使うという発想にしても、持って生まれた体を目覚しく変化させるというのは並大抵のことではないのです。現に、今現在多くの美容整形クリニックで売り込まれているどんな優秀な方法であろうとも、100%の人から満足を得られることや、無事故であるということはないのです。